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七田眞『超右脳速読法』とは?
『超右脳速読法』は、教育研究家・七田眞氏が提唱する「右脳教育」の考え方をもとに、従来の一文字ずつ読む読書法ではなく、右脳を活用して大量の情報を直感的に処理する速読法を紹介した一冊です。
本書では、読書スピードを上げることだけを目的とするのではなく、集中力や記憶力、イメージ力を高めながら理解力も向上させることを目指しています。
具体的には、視野を広げるトレーニングやイメージを活用した読書法などが紹介されており、日々の練習を通じて右脳の働きを引き出そうという内容です。
一般的な速読本とは異なり、能力開発や自己成長の要素が強く盛り込まれているため、単なる読書術としてだけでなく、思考力や学習力を高めたい人にも興味深い内容となっています。
本書の内容を3分で要約
本書の要点は、「文字を一つずつ読むのではなく、情報をまとまりとして捉える習慣を身につける」という考え方です。
そのために、目の動かし方や視野を広げる練習、イメージを使った情報処理、集中力を高める方法などが紹介されています。
また、速読は特別な才能ではなく、適切なトレーニングによって誰でもある程度は向上できる能力だと説明されています。
一方で、劇的な効果を期待するのではなく、継続的な練習が重要である点も繰り返し述べられています。
右脳を鍛えるという独自の理論を軸にしながらも、実践方法は比較的シンプルで、自宅でも取り組みやすい内容です。
短時間で概要をつかみたい人にも読みやすく、速読への入門書として位置付けられる一冊といえるでしょう。
読んで良かった3つのポイント
本書を読んで良かったと感じた点は大きく三つあります。
一つ目は、速読を難しい技術ではなく、日々のトレーニングで身につく習慣として説明していることです。
二つ目は、単なる読書速度ではなく、集中力や記憶力、イメージ力といった総合的な能力向上を目指している点です。
そのため、勉強や仕事にも応用できるヒントが数多く紹介されています。
三つ目は、実践メニューが具体的で、すぐに試せることです。
視野を広げる練習や目の使い方などは短時間で取り組めるため、読後すぐに実践できます。
すべての内容に科学的な裏付けが十分あるとは言えませんが、「読書に対する意識を変えるきっかけになる」という意味では、多くの読者にとって価値のある一冊だと感じました。
気になった点・注意点
一方で、気になった点もあります。最も大きいのは、「右脳を使えば劇的に速読できる」という考え方には、現在の認知科学や脳科学で十分に裏付けられているとは言い難いことです。
そのため、本書の内容をすべて事実として受け止めるのではなく、一つのトレーニング法として参考にする姿勢が大切でしょう。
また、紹介されている方法は継続が前提となるため、数日試しただけで大きな変化を期待すると失望する可能性があります。
さらに、速く読むことに意識が向きすぎると、内容理解がおろそかになる場合もあります。
本書を活用する際は、読書速度だけではなく、理解度や記憶への定着も意識しながら、自分に合った方法を取り入れることが重要です。
右脳速読は科学的にどう評価されている?
右脳速読については、教育分野では一定の人気がありますが、科学的な評価は慎重です。
現在の脳科学では、「右脳だけを使って速読する」「右脳と左脳を明確に役割分担して能力を劇的に伸ばす」といった考え方を支持する強い証拠は十分ではありません。
また、人間が文章を理解するには視覚処理だけでなく、言語理解や記憶など複数の脳機能が協調して働くことが分かっています。
一方で、視野を広げる練習や集中力を高めるトレーニング、読書習慣を改善すること自体には一定のメリットが期待できます。
そのため、本書は科学的な理論書というよりも、読書習慣や学習へのモチベーションを高める自己啓発書として読むと、より納得感を持って活用できるでしょう。
こんな人にはおすすめ
本書は、読書スピードを少しでも向上させたい人や、多くの本を効率よく読みたい人におすすめです。
また、資格試験や受験勉強で大量の文章を読む必要がある人にも参考になる考え方が紹介されています。
右脳教育や能力開発に興味がある人であれば、七田式の考え方を知る入門書としても楽しめるでしょう。
さらに、普段あまり本を読まない人でも、「読書は時間がかかるもの」という固定観念を見直すきっかけになる可能性があります。
科学的な裏付けだけを求めるのではなく、新しい読書法や学習法を試してみたいという柔軟な姿勢を持つ人ほど、本書から得られるヒントは多いでしょう。
こんな人には向かない
一方で、本書は科学的根拠を最優先に考える人には物足りなく感じられるかもしれません。
右脳教育の理論には議論があり、学術的に確立された内容だけで構成されているわけではないためです。
また、「この本を読めばすぐに何倍もの速さで読めるようになる」といった即効性を期待している人にも向いていません。
紹介されている方法は継続的な練習が前提であり、成果には個人差があります。
さらに、小説をじっくり味わいたい人や、読書そのものを楽しみたい人にとっては、速読を重視する考え方が必ずしも合うとは限りません。
本書は万能の速読マニュアルではなく、あくまで一つの読書トレーニング法として読むのが適しています。
